HOME >> 核兵器をめぐる情報
 
 
新国際署名「核兵器全面禁止のアピール」 内外の期待集めてスタート
“核兵器禁止条約の交渉開始”求める国民的運動に
 
                   
安井正和日本原水協事務局長に聞く


 核兵器禁止条約に向けて速やかな交渉開始を――日本原水協は2月15日、新しい国際署名「核兵器全面禁止のアピール」を提唱、スタート。非核の政府を求める会はこの提唱を支持し、積極的に推進することを確認しています。日本原水協の安井正和事務局長に、新署名の値打ちなどについて聞きました。

広範な人々の願いとマッチ

 ――新署名が大きな反響を呼んでいます。
 安井正和 新署名は本当に“待たれていた署名”との実感を強くしています。提唱するやいなや「商工会議所会頭、漁協連合会会長、医師会会長らも賛同」(北海道)、「県知事も署名。40分の署名行動で500筆も集まった」(長崎)など、各地で大きな反響を呼び、6・9行動などで多数の署名が寄せられています。
 新署名の“顔”となるポスターには、広島・秋葉忠利、長崎・田上富久の両市長、被爆者の谷口稜暉さん、ノーベル賞受賞者で作家の大江健三郎さん、同じく物理学者の益川敏英・名古屋大学特命教授、作家で僧侶の瀬戸内寂聴さん、歌手の元ちとせさんやクミコさんら著名な11氏に登場していただきました。新署名は、この方々をはじめ国内の509氏と、ノーベル平和賞受賞者ら海外31ヵ国・118団体を代表する170氏の賛同を得てスタートしました。ここには、新署名がいかに広範な人々の願いとマッチしたものであるかが、はっきりと示されていると思います。
 スタート集会には、パン・ギムン国連事務総長が「皆さんのキャンペーンが大きな成功をおさめることを切望する」とのメッセージを寄せ、国連のセルジオ・ドゥアルテ軍縮問題担当上級代表からもメッセージが届けられています。

核兵器禁止条約の交渉開始を要求

 ――新署名の意義、値打ちはなんでしょうか。
  安井 最大のポイントは、新署名の要求を、「私たちはすべての国の政府に、すみやかに核兵器禁止条約の交渉を開始するよう求めます」としたことです。
 いま、「核兵器のない世界」の実現に向けて、核兵器禁止条約が国際政治の熱い焦点となっています。昨年5月のNPT会議では「核兵器のない世界の平和と安全」を達成することを決議し、そのための枠組み作りに努力することを確認しました。12月の国連総会では、核兵器禁止条約の交渉開始を求める非同盟諸国決議を133ヵ国もの支持を得て採択するという変化が生まれています。
 大事なのは、この流れを確実に軌道に乗せるためには、核兵器の保有・使用を正当化する「核抑止力」論の幻想・詭弁を打破する国際的な世論づくりが不可欠だし、それが決定的に重要だということです。その世論を土台に、国連、各国政府、自治体やNGOの共同を発展させ、その力で、核保有国にNPT再検討会議の合意の実行と、核兵器禁止条約の交渉開始の決断を迫らねばなりません。新署名こそ、この核兵器廃絶の到達点を次のステップに押し上げる、歴史的な運動になるものと確信しています。

被爆国日本の反核運動のイニシアチブ

 ――被爆から66年、一貫して核兵器の廃絶を求めてきた日本の非核・平和運動の真価をいよいよ発揮するときですね。
  安井 そうです。今回の新署名の提案は、核兵器廃絶の到達点を次のステップへと押し上げるイニシアチブは被爆国の日本から、被爆者とともに発揮すべきだという、私たちの自負と決意にたってのものです。
 私たちは新署名運動の成功のキーワードは“地域ぐるみ”にあると考えています。すべての市区町村、地域で思想・信条の違いをこえた協力と住民ぐるみの運動へといかに大きく発展させることができるか――。すでに全国各地の自治体の首長・正副議長から続々と賛同が寄せられていますが、今後、運動の目標として、日本の自治体の過半数をカバーするまでに発展した平和市長会議に参加する首長、非核宣言自治体をはじめ、住民の安全を守ることを任務とする自治体や公的機関との協力の推進に、大いに力を尽くしたいと考えています。
 国内外から集められた署名は、毎年10月、国連総会開始にあわせて集約し、国連に提出します。ドゥアルテさんはメッセージの中で「(新署名は)軍縮を支持する津波のような人々の支持を作り出す力を秘めている」と述べています。この期待に、私たちは必ず応えなければなりません。
  「核抑止力」論を打破するために、学習もますます大事になります。全国の非核の政府を求める会の皆さんのご奮闘を、心から期待しています。