| 10項目の結論 |
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1.
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すべての国ぐにの国家レベルの指導者は、核兵器なき世界というビジョンの実現について、それを自分自身の事業として取り組むと同時に、自国の優先課題と位置づけるべきである。各国の指導者は、それぞれの国の利害関係者とりわけ一般国民を早い段階でこの事業に参加させるよう努めるべきである。さらに、核軍備撤廃は、学際的な事業となるのであって、各国の指導者としては科学、外交、政治、法律、軍事などを含むすべての関連分野の専門家の参加を得るよう努めるべきである。
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2.
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アメリカ合衆国とロシア連邦は、核兵器の数量が何万、何千ではなく何百の水準になるよう、自国の核軍備の規模を実質的に削減することが要請される。この核兵器削減措置は、検証を組み込んだ、法的な拘束力をもつ条約にもとづいて実行されるべきである。また、中国、ついでその他の核兵器保有国についても、核安全保障への協調的な接近方法の開発のための戦略対話にそれら諸国を参加させることが重要である。
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3.
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核軍備をさらに低い水準にまで削減する道を切り開くために、核軍備の縮小・撤廃の検証に必要な技術の開発にかんし、非核兵器国は核兵器国と協力すべきである。核兵器国は、核兵器の数量の削減によって与えられる機会を利用して、この技術の実態を明示すべきである。
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4.
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すべての核兵器国は、核兵器廃棄にむけての貢献の1つとして、核兵器への依存を逆進させることが要請される。核兵器国は、このほか、核兵器使用を考慮する状況に立ち至った場合の決定に要する時間枠を拡大するため核兵器の作戦上の地位を変更すること、および、戦略的安定を増進させるその他の手段を講じること、が要請される。
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5.
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包括的核実験禁止条約(CTBT)の発効は新たな核軍備競争を防止するため決定的に重要である。同条約発効までの間、現行の核実験一時停止は強化されるべきである。これまで核実験を行ったことのある各国は、核実験を再開する最初の国とはならないことを誓約すべきである。加えて、CTBTの国際監視体制への資金供与は継続されねばならない。
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6.
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核分裂性物質カットオフ条約(FMCT)は、核軍備の縮小撤廃を進め、核兵器の拡散を防止するため、不可欠である。FMCT交渉を開始することに加えて、国際社会は、FMCTの対象とならないかもしれない物質をふくめて、すべての核物質の保全と透明性を増進するため、自発的な「核分裂性物質規制イニシアティブ」の創設を検討すべきである。このイニシアティブは、各国の民生用核施設について、現行よりもさらに包括的な保障措置の受け入れを含意すべきである。
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7.
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核兵器全面廃棄は強力で信頼性のある不拡散体制を要する。国際原子力機関(IAEA)との包括的保障措置協定および追加議定書を締結していないすべての国は、それらの約定を締結すべきである。これらの諸国は、加えて、核物質の安全および保全を増進するために、関連するすべての多国間法律文書を調印・批准・履行すべきである。
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8.
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おそるべき核テロリズムの予防の一環として、すべての核兵器国は、認可されていない者への核兵器の漏出を確実に防止するため、必要なすべての措置を講じることを強く要請される。
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9.
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われわれは、IAEAとの緊密な協力の下、核燃料供給の無差別的な体制の創造をめざすべきである。この点について、消費者側が自らの需要を説明する機会をもち、また供給者側もしかるべき制度やインセンティブを整備する機会をもつために、生産者と消費者の間の真剣かつ持続的な対話が必要となる。
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10.
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われわれは、核兵器禁止のための核心的な必要条件に関して政府に勧告するため、気候変動に関する政府間パネルに類する、広い基盤の上に立ったハイ・レベルの「核軍備撤廃に関する政府間パネル」の開設を検討すべきである。
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