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 ●国連・世界の動き
 
サンタバーバラ宣言
  核抑止拒否と核兵器条約締結を訴える


 米「核時代平和財団」が2月16、17の両日、カリフォルニア州サンタバーバラで主催した核抑止の危険に関する会合では、核抑止の拒否と核兵器条約の締結を要求する署名運動を直ちに開始するよう求めた宣言が採択された。
 この運動の要求がアメリカなどの核兵器国と同時に日本など「その同盟国」の指導者らに対しても向けられていることに注目したい。
 以下、同財団のホームページから、宣言の主要部分を抄訳により紹介する。

  核抑止を拒否せよ:緊急行動の訴え

 「世界の核兵器国とその同盟国の指導者に対して、(1)核抑止を拒否すること、および、(2)核兵器完全廃棄のための核兵器条約を遅滞なく取り決めること、を要求する署名運動にご協力ください」

 核抑止は核兵器国とその同盟国が核兵器の保有の継続とその使用の威嚇を正当化するために使われているドクトリンである。

 核抑止は敵対的行動に対する対応としての核攻撃の威嚇である。しかし、その敵対的行動の性格は概ね明確に定義されていないため、核兵器は広範な状況のもとで使用可能とされている。

 核抑止は、何百万人、何千万人の罪なき人々を核攻撃により殺害すると威嚇し、さらに攻撃対象地域を越えて経済、気候、環境、農業、保健に重大な結果を及ぼすことを意味する。

 核抑止は、核兵器に関わる世界的支配者集団を構成する産業インフラや関連諸組織をもっぱらの受益者としており、彼らに対する膨大な資源の投入を必要条件としている。

 核抑止は、その破滅的潜在力にもかかわらず、核兵器国とその同盟国、およびそれらの国々の市民に対して保護を与えると広く――しかし誤って――認識されている。

 核抑止は多くの大問題をかかえている。

 1.核抑止の保護力は危険なでっちあげである。核兵器による威嚇または核兵器の使用は攻撃からのいかなる保護も与えない。

 2.核抑止は理性的な指導者を想定するが、しかし紛争のいずれかの側に非理性的または偏執狂的な指導者が存在することもありうる。

 3.核兵器による大量殺害の威嚇または実行は違法であり犯罪である。それは罪なき人々の無差別虐殺を行なうとするものであり、国内法と国際法の基本的な法的原則を侵犯する。

 4.それは違法であると同じ理由によりきわめて非道徳的である。なぜなら、それは無差別にしてきわめて不均衡な死と破壊をもたらすと威嚇するからである。

 5.それは世界中で基本的人間ニーズを満たすために是非とも必要とされる人的および経済的な資源を流用する。地球全体では、およそ1000億ドルが毎年、核戦力に支出される。

 6.それは非国家過激主義者に対していかなる効果ももたない。なぜなら、彼らは領土や住民を統治していない。

 7.それは核攻撃を結果するおそれのあるサイバー攻撃、破壊活動および人的・技術的錯誤に脆弱である。

 8.それはさらに多くの諸国が自らの核抑止力のため核兵器を追求する先例となる。

 核抑止の便益は幻影である。核兵器のいかなる使用も壊滅的である。

 核抑止は差別的かつ反民主的であり、持続不可能である。このドクトリンは信用を失墜させねばならず、地球規模の核軍備撤廃を達成するとの至急な公約によって代置されねばならない。我々は、権力に対して真理を語り、また互いに真理を語り合うことにより、核の話法を代えねばならない。

 核抑止は、核兵器がもう一度使用される前に、人道的・合法的・道徳的な安全保障戦略によって代置されねばならない。我々は、世界中の人々に対して、我々とともに次のように要求するよう訴える。

 核兵器国およびその同盟国は核抑止を拒否せよ、そして段階的、不可逆的かつ透明な核兵器完全廃棄のための核兵器条約を遅滞なく取り決めよ。