|
この論評は、末尾の一文が示すように、キッシンジャーやシュルツ氏ら米政界長老4氏が2007年と2008年の1月に発表した核兵器なき世界の実現を訴える論評にたいするドイツからの回答である。インターナショナル・ヘラルド・トリビューン紙2009年1月9日号に発表された。
筆者4人はいずれも旧ドイツ連邦共和国(西独)の高官であり、そのうち2人は社会民主党、1人はキリスト教民主同盟、1人は自由民主党の所属である。アメリカのキッシンジャーら4氏共同論評と同様、ドイツ政界長老の4氏による超党派の見解表明となっている。
ヘルムート・シュミット(社会民主党所属)は1974〜82年首相、リヒアルト・フォン・ワイツゼッカー(キリスト教民主同盟)は1984〜94年大統領、エゴン・バール(社会民主党)は東方政策の立役者で同党内閣閣僚、ハンスディートリッヒ・ゲンシャー(自由民主党)は1974〜92年外相を務めた。
論評は、アメリカ版4者共同論評の提唱した核兵器なき世界の実現にむけての諸措置に賛同したうえで、なおドイツ再統一などの経験を踏まえながら、3項目の追加的な提言を行なった。以下はその全訳である。
原題:Toward a nuclear-free world: a German view。
|