2021年・年頭声明
非核の政府を求める会常任世話人会
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| (2021.1.29) |
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| 激動の情勢下、2021年を迎えました。新型コロナの感染爆発は、私たちが目にする政治・社会の景色を一変させました。感染の収束が見通せず、医療崩壊≠煬恃Oされる事態だというのに、菅政権は有効な対策を示しえず、国民に罰則を科す逆行ぶりです。学術会議任命拒否問題、「桜を見る会」前夜祭疑惑への対応等に示されるように、強権的でウソとゴマカシ、説明責任放棄の体質も露呈しています。まさに政権の機能不全・荒廃極まれり≠ニ言うほかありません。国民の不信は日を追って増幅するばかりです。どの世論調査でも内閣支持率は、政権発足4ヵ月で3割台前半に急落する有様です。今年は秋までに総選挙があります。私たち国民の声で政治を変えるときです。今年を、コロナ禍を乗り切った先に国民が真ん中≠フ新しい政治・社会を実現する歴史的転換の年としようではありませんか。 |
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| 1月22日、待ち望んだ核兵器禁止条約がついに発効しました。広島・長崎の被爆から75年余、受け入れがたい苦痛、核兵器の非人道性を訴え続けてきた被爆者、わが国の原水爆禁止運動はじめ世界の市民社会、各国政府、国連の共同によってなしえた画期的な成果であり、核兵器禁止・廃絶の新しいステージに踏み出す大きな一歩です。同条約の発効により、国際社会は核兵器は非人道的で違法≠ニする時代に入ります。核保有国・核依存国も国際社会の政治的圧迫に相対せざるをえず、核兵器使用政策も監視・制約を免れません。年内にも最初の締約国会議が、5年後には締約国による再検討会議も開かれて、条約推進のプロセスが始まることになります。「核の傘」依存国の世論調査で、核禁条約への「参加支持」が6〜7割に達していることも、注目すべき変化です。いよいよ「核兵器の終わりの始まり」です。 |
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| 核兵器禁止条約が発効したこの期に及んでなお、条約反対を言い募る菅政権の姿勢は目に余ります。同条約は広島、長崎の被爆者の悲惨な体験を原点とし、被爆者の願いに合致したものです。そうであれば、本来、日本政府こそ双手を挙げて条約を支持すべきでしょう。世論調査では、国民の圧倒的多数が日本の条約参加を望んでいます。日本が核禁条約の参加に踏み出せば、他の「核の傘」依存諸国の政府にも国民世論にも確かな影響を及ぼし、核兵器禁止・廃絶の世界の流れを大きく鼓舞するにちがいありません。菅政権が被爆国の国際的責務にも、国民多数の声にも背を向けて核禁条約反対に執着し続けるのであれば、国民の声と運動で、同条約に参加する政府の実現を急ごうではありませんか。 |
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今年は、悲惨な戦争への反省に立って制定された日本国憲法の公布75年にあたります。憲法を敵視し続けた安倍政権の後を継いだ菅政権も、その役員人事で改憲シフトを敷くなど、憲法破壊の姿勢を露わにしています。日本学術会議への人事介入という違憲・違法の暴挙も正当化し続けています。学術会議会員任命拒否を撤回させるとともに、今年を改憲策動に終止符を打ち、安倍・菅政権が壊してきた立憲主義を回復する年としなければなりません。
今年3月は、東京電力福島第一原発事故から10年となります。事故被害の全面的な賠償、暮らし・生業・地域の再建の課題は切実であり、こうした要求に真摯に向き合う政治への転換は急務です。世界がコロナ禍からの回復の道を「グリーン・リカバリー」に求めているとき、菅政権が、温暖化対策を口実に「原発の最大限活用」を明記した「グリーン成長戦略」を決定したのは言語道断です。今年こそ、野党が共同提案した「原発ゼロ基本法案」を審議・採択して、原発廃止・脱炭素化への扉を開こうではありませんか。 |
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| 今年8月には第10回核不拡散条約(NPT)再検討会議が予定され、秋には第76回国連総会が開かれます。これら会議を、NPT会合で核保有国も合意した自国核兵器の撤廃約束≠フ履行を迫り、核禁条約の批准国拡大につなげる場とすることができるかどうか、その成否を決するのは内外の世論の力であり、とりわけ私たち被爆国の市民社会の奮闘いかんと言って過言ではありません。まもなく3・1ビキニデーを迎え、夏には被爆76年目の「原爆の日」、原水爆禁止2021年世界大会が開かれます。これらを節目として、日本政府に核禁条約参加を詰め寄り、核保有国に核廃絶を決断させる大きな包囲網をつくろうではありませんか。市民と野党の共闘を発展させて、菅政権退陣・政権交代に道をひらき、「核兵器禁止条約に署名・批准する政府」「非核の政府」の実現めざして意気高く前進しましょう。 |