2020年NPT再検討会議第3回準備委員会
に向けての日本政府への申し入れ(2018年9月14日)
|
| 非核の政府を求める会 常任世話人会(2019.04.11) |
|
内閣総理大臣安倍晋三殿
外務大臣河野太郎殿
|
2019年4月11日
非核の政府を求める会常任世話人会 |
2020年NPT再検討会議第3回準備委員会
に向けての日本政府への申し入れ |
2020年核不拡散条約(NPT)再検討会議のための第3回準備委員会が、4月29日からニューヨークで開かれます。一昨年7月に国連総会で採択された核兵器禁止条約の署名国は70ヵ国に達し、すでに22ヵ国が批准しています。昨年の第2回準備委員会でも、多くの国々が同条約への署名、批准を呼びかけました。第73回国連総会には、各国に同条約の署名・批准を促す決議「核兵器禁止条約」が提案され、約3分の2の加盟国が賛成票を投じました。世界の意思は明確です。この流れを受けて開かれる第3回準備委員会で、核兵器禁止条約の発効の流れをどう加速させるのか、また、核保有国に自らも合意したNPT再検討会議の「核兵器廃絶約束」の誠実な履行をいかに迫るかを、いま世界が注視しています。
まず申しあげたいことは、核兵器禁止条約の早期発効も、NPT再検討会議での「核兵器国による自国核兵器廃絶約束」も、広島・長崎の被爆者はじめ、我が国の国民の圧倒的多数の願いに合致するものであり、被爆国の政府であるならこれにもろ手を挙げて賛成し、国際社会の先頭に立って旗を振るべきだということです。核兵器禁止条約は、核兵器廃絶へ向けて核兵器を全面的に禁止・違法化しました。NPT再検討会議の流れも、核保有国を含む全締約国が「核兵器のない世界の平和と安全」の達成のための「法的・時間的枠組み」づくりに努力することに合意しています。こうした流れは、いずれも核兵器の非人道性を正視し、「核兵器が二度と使われない保証は全面禁止・廃絶しかない」との見地を源流としていることから、相互に補完し合って「核兵器なき世界」の一日も早い実現をめざす流れを加速させるものと期待されます。
核兵器禁止条約により、核保有国は政治的・道義的制約を受けることになります。とりわけ核兵器を海外展開する米国は、核兵器使用政策の運用に重大な影響を来すことから危機感を募らせ、同条約をなきものにしようと躍起となっています。核保有国・核依存国は、「核兵器禁止条約は安全保障環境を考慮していないから反対」などと言いますが、正邪転倒の無責任な主張です。第2次世界大戦後の戦争・地域紛争も、現在の各地の軍事的・政治的緊張も、ほとんど例外なく核兵器国による直接・間接の軍事干渉によるものです。その当事者が身を寄せ合って「安全保障環境重視」を唱えても、自らの国際的孤立を解消する力となりえないことは明白です。核兵器保有は「抑止力」どころか、逆に、核兵器の絶対的な軍事的優位を背景に、武力行使のハードルを下げてきたのが、歴史の真相です。核保有国・核依存国は、世界の安全保障に真摯に向き合おうとするなら、これまでの核兵器固執政策を見直して核兵器禁止条約の参加に舵を切り、核の恫喝≠フ根を絶って、国連中心の平和外交に傾注すべきです。
朝鮮半島の平和プロセスの進展とあいまって、国際社会はいま、日本政府の非核・平和政策のなりゆきを注意深く見守っています。このとき、核保有国とともに核兵器禁止条約に公然と反対し、第73回国連総会で、核兵器廃絶姿勢の後退を指弾される「日本決議」を提案したことなどは、被爆国として恥ずべき態度と言わねばなりません。国際社会が、核保有国と非保有国の「橋渡し」役を担うとする貴職に向ける目は冷ややかです。日本政府には、悲惨な被爆の実相を身をもって知る戦争被爆国として、世界に発信する政治的・道義的役割があります。まず日本政府が禁止条約に署名・批准し、核保有国に参加を促す立場に立ってこそ、その使命を果たすことができるはずです。また、日本の平和と安全を脅かし、外交の自主的発展を損なう元凶であり、国民主権とは相容れない日米「核密約」は、速やかに破棄すべきです。
私たちは、こうした情勢認識にたって、貴職に以下の通り申し入れるものです。
|
| ◆ |
(1)第3回準備委員会が、核保有国に2000年、2010年NPT再検討会議の核兵器廃絶「合意」の実行を促す場となるよう、被爆国ならではの積極的な役割を果たすこと。
(2)第3回準備委員会に向けて、日本政府が核兵器禁止条約に参加することを国際社会に明言する
こと。
(3)第73回国連総会が採択した決議「核兵器禁止条約」にもとづき、すべての国に核兵器禁止条約
の署名・批准を働きかけ、条約の早期発効を推進すること。
(4)核保有国による核兵器の保有と使用を是認する「核抑止力」依存政策からの脱却を国際社会に
宣言すること。
(5)「非核3原則」を厳守し、「日米核密約」を破棄すること。 |
| 以上 |
 |
|