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 ●提言・声明
 
2012年年頭声明
非核の政府を求める会常任世話人会(2012.1.20)


 が、昨年の世相を示す「今年の漢字」に選ばれました。東日本大震災で示された人のつながりの大切さ、“希望を見いだしたい”との思いが込められています。まさに昨年は、「連帯」がどんなに尊く力強いかに目を見張らされた1年であり、国民犠牲の政治を推進するための“「自立自助」押しつけ社会”の崩壊の始まりを告げる年でもありました。世界に目をやれば“アラブ革命”にアメリカの“99%運動”――。多数者の声が政治を動かす激動の情勢下で迎えた2012年を、核兵器廃絶へ、放射能汚染ノーの社会へ、そして国民が主人公の政治実現への転機の年にしようではありませんか。

 兵器廃絶に向けていま、国連、各国政府、草の根NGOの「絆」が大きく前進しています。昨秋、幕をあけた第66回国連総会は、非同盟諸国など提案の核兵器廃絶諸決議を圧倒的多数の国々の賛成で採択して、核兵器廃絶を求める流れが世界の大勢であることを力強く示しました。その国連第1委員会(軍縮・国際安全保障担当)では冒頭、デュアルテ国連上級代表が、また昨年10月にはパン・ギムン国連事務総長がアメリカの東西研究所での講演で、日本の「核兵器全面禁止アピール署名」の役割を讃えたことは、国際政治と草の根・反核運動の連帯がいかに力強く前進しているかを強く印象づけるものでした。

 時に、核保有国とその同調者がいまも、核兵器廃絶に対する妨害者の立場を変えようとしていない現実を、いささかも軽んずるわけにはゆきません。それらの政府は今国連総会でも核兵器廃絶決議に反対票・棄権票を投じ、また、「抑止」を方便に自国の核保有を「正当化」しています。オバマ米政権が新型の未臨界核実験を強行したことも重大です。2015年核不拡散条約再検討会議のための第1回準備委員会が開催される今年、国際世論の力で、なんとしても核保有国に2010年NPT会議の「核兵器廃絶合意」の誠実な実行を促す転機としなければなりません。

 題なのは被爆国日本の政府の姿勢です。野田政権は今回の国連総会に、前回に続き「究極的廃絶」を盛り込んだ決議を提案しました。アメリカが許容する内容の決議を提案して恥じない民主党政権は、“核保有国の番頭役”の呼称こそふさわしいでしょう。2年半前の政権発足時、「核兵器廃絶の先頭に立つ」と世界に宣言しながらそれを反故にし、「『核の傘』の継続」を米国に求めるありさまです。何事にも軍事対応中心で世界の平和の流れに乗り遅れ、“米国の使い走り”と揶揄される民主党外交に終止符を打ち、非核の日本、非核・平和の外交への転換を強く求めようではありませんか。

 年暮れ、野田首相は早々と福島原発事故「収束」を宣言しました。原発の早期再稼働に弾みをつけたい政府・電力業界の思惑がらみの宣言に、「炉心の全容把握さえできていないのに収束か」「被災地域に帰る展望もないのに、なぜ収束なのか」と専門家、被災住民が怒りを募らせるのは当然です。テロや地震が心配なヨルダンへの原発輸出にいたっては無責任の極みです。危険な原子力政策を根本的に転換させるために、被災者の要求実現と結び、原発の危険性について国民的論議を全国津々浦々から巻き起こそうではありませんか。

 ま、核兵器廃絶、原発ノー、沖縄米軍基地撤去、TPP反対等で国民ぐるみ、地域ぐるみの共同運動が急速に発展しています。この地域挙げての要求に政治はどう応えるのかが、鋭く問われています。このとき、衆議院比例定数削減の動きは、国民の声を国政に反映させることを阻む民主主義破壊の暴挙であり、絶対に許されません。広島・長崎への原爆投下から66年、核兵器廃絶と国家補償を求めてきた被爆者は高齢です。「核抑止」を口実に核兵器廃絶を先延ばしさせてはなりません。2012年こそ、非核・平和を願う人々の「絆」「連帯」を思う存分広げ強めて、核兵器廃絶と放射線被害のない日本実現への展望を、大きく切り開こうではありませんか。