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 ●提言・声明
 
2011年・年頭声明
非核の政府を求める会常任世話人会
2011年1月19日


 「いますぐ核兵器を廃絶せよ。…地平線の先に核兵器のない世界が見えています。それを実現する人々の活動が見えています」――パン・ギムン国連事務総長がこう演説して感動と確信を広げた核不拡散条約(NPT)再検討会議から半年余。私たちは、核兵器廃絶を求める世界の気運の高まりのなかで新しい年を迎えました。2011年に臨むにあたり、この年が、NPT会議で全会一致で採択された核軍備縮小撤廃「合意」の誠実な履行と、核兵器廃絶条約の交渉開始にとって、意義ある年となるよう、非核・平和の思いを新たにしようではありませんか。

 2010年NPT会議の「合意」は世界の非核・平和の流れを大きく鼓舞しています。昨年暮れの国連総会でも、「核保有国は核廃絶に向けて動きを加速させるべき」との空気が広がり、核兵器廃絶やNPT合意の実行加速を提起した諸決議が圧倒的多数の支持を得て採択されています。各国代表が演 説の中で、核兵器禁止条約の交渉を開始すべきと相次ぎ発言したことも、新たな変化として注目されます。

 同時に、こうした変化が、そのまますんなりと核兵器廃絶の軌道に乗るものではないことも、しっかり見据えねばなりません。NPT会議で核兵器廃絶のための具体的提案に抵抗・反対した核保有大国は、その後の国連総会での発言や北大西洋条約機構(NATO)会合等の対応をみても、依然として「核抑止」論を押し立てて核兵器保有を「正当化」し、“不拡散中心・廃絶棚上げ” 姿勢に終始しています。核保有国にいかに「合意」実行を迫るか、今年はまさにその結節をなす重要な年となるでしょう。

 このとき、核兵器廃絶の旗振り役を担うべき日本政府は、「核兵器廃絶の先頭に立つ」と表明しながら、実際には、「『核の傘』からの離脱」を求めた広島平和宣言に対し、「核抑止力は引き続き必要」(菅首相)とあからさまに拒絶するなど、被爆国政府の責務に背を向け続けるありさまです。日米「核密約」も、公約に反して温存する構えです。「新防衛大綱」で自衛隊の機動的、即応的海外展開方針や島しょ防衛を打ち出したことなども、世界とアジアの平和の流れに逆行するものであり、断じて許されません。「新基地建設ノー」の沖縄県民の声を無視し、「日米同盟の深化」を掲げて新たな軍事的緊張をもたらす政治に終止符を打ち、非核の日本、非核・平和の外交に転じることは、ますます重要です。

 皆さん。今年は、広島、長崎の被爆者が核兵器の廃絶と被爆者の国家補償を求めて全国組織、日本被団協を結成して55年の節目を迎えます。被爆者はみな高齢です。「核抑止」を口実に核兵器廃絶を先延ばしさせてはなりません。先のNPT会議が「核兵器のない世界」の世論を醸成させた力と讃えた「市民社会の力」、とりわけ被爆国日本で非核・平和を願うすべての人々、運動が、全国の草の根から、その真価をいかんなく発揮するときです。 被爆者の願い、被爆の原点に立ち返り、2011年を核兵器廃絶の歴史的な年とすべく意気高く前進しようではありませんか。