| 核兵器廃絶へ役割発揮を |
| 第62回国連総会に向けて政府に要請 |
| 2007年9月12日 |
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第62回国連総会の開会を1週間後に控えた9月12日、非核の政府を求める会は外務省を訪れ、核兵器のすみやかな廃絶のために、日本政府が国連総会でリーダーシップをとるよう要請しました。国分稔、中嶋篤之助、増田善信の各常任世話人、斎藤俊一事務室長が参加。日本共産党の笠井亮衆議院議員(非核政府の会常任世話人)が同席しました。外務省からは木村仁副大臣らが応対しました。
要請項目は、国連総会が核兵器全面禁止条約の締結に向けた交渉をすみやかに開始することを決議するなど、具体的道筋をつける場となるよう、被爆国の政府にふさわしい役割発揮を求めるなど3項目(2面に要請文)。
木村副大臣は、「核兵器廃絶の思いは共有している。政府としての役割を果たしたい」「核と通常兵器をいっしょに使うのは危険。ものを言っていきたい」と発言。非核三原則についても「揺らいだりしないようにしたい」と語りました。
会の代表は、非同盟諸国などの核兵器廃絶決議に対し棄権せず賛成すること、核兵器廃絶のとりくみのテンポを速めることなどを重ねて要請しました。
日本政府への要請(全文)
第62回国連総会がまもなく開かれます。この総会で日本政府が核兵器廃絶のためにいかなる役割を果たすかに、世界の人々はこれまで以上に注目しています。
被爆62年の今夏、「広島平和宣言」は、「世界はいまなお核の脅威にさらされている」と指摘し、「時代遅れの指導者たちが未だに、力の支配を奉ずる20世紀前半の世界観にしがみつき、被爆の実相と被爆者のメッセージに背を向けている」と断じました。長崎平和宣言も、伊藤一長・前市長の核兵器廃絶の願いを受け継ぐと宣言し、核兵器国に「まず自らが保有する核兵器の廃絶に誠実に取り組んでいくべき」と強く訴えています。被爆者の体験を原点とするこの声に応えるうえで、核戦争の被害を知る唯一の国、日本の政府が、国際社会に向けて核兵器廃絶のリーダーシップを発揮することが、ますます重要となっています。
「核兵器の廃絶を」はいま、世界の声となり、圧倒的多数の政府もその実現を求めています。そのことは、昨年の国連総会で一連の核兵器関連決議が圧倒的多数の国々の賛成で採択されたこと等に端的に示されています。今総会はまた、米国のイラク戦争の破綻が明らかとなるなか、ブッシュ政権与党が中間選挙で大敗するなど、軍事力偏重政策の手直しを余儀なくされるという、新たな情勢の進展のもとで開かれます。こうした変化をうけて5月、日本政府も議長国として尽力した2010年NPT再検討会議・第1回準備委員会で、参加各国が拡散防止一辺倒の米国の姿勢を批判し、核軍備縮小撤廃を含む議題案をこぞって確認したように、核兵器廃絶を求める気運はいま、新たな高まりをみせつつあります。
他方、米ブッシュ政権は、深刻な行き詰まりに直面しながらも、核戦力を世界戦略の中心にすえる政策を変えようとせず、核先制攻撃を含む「拡大抑止」政策の展開さえ公言しています。「核抑止」なるものが、新たな核開発競争と核拡散の口実となっていることも、いまや明白です。いまほど日本政府に、被爆国として、米国をはじめ核保有国に真っ正面から、核兵器のすみやかな廃絶を迫ることが求められているときはありません。
原爆症認定を求める集団訴訟でもこの1年、大阪、広島に続き名古屋、仙台、東京、熊本の各地裁が、厚生労働省に認定申請却下処分の取り消しを命じる判決を下しました。安倍首相は8月、広島・長崎で認定行政の見直しを明言し、舛添厚労相も年内の見直しを表明しています。与党・自民党内からも司法判断に沿った見直し提言が発表されたいま、政府は各地裁判決に対する控訴を取り下げ、被爆行政の抜本的改善に踏み出すべきです。
ことしは、先の戦争と被爆の惨禍のうえに制定された日本国憲法の施行60年にあたります。日本政府はあらためてこの非核・平和の原点を想起し、「核抑止力」依存の立場から脱却して、核兵器廃絶のための具体的な道筋をつけるリーダーシップをとるべきです。
私たちはこうした状況をふまえ、第62回国連総会に臨むにあたって、日本国政府に以下の諸点について強く要請するものです。
【要請項目】
1.第62回国連総会が、核兵器全面禁止条約の締結に向けた交渉をすみやかに開始することを決議するなど、核兵器廃絶への具体的道筋をつける場となるよう、被爆国であり憲法9条をもつ国の政府にふさわしい役割を発揮すること。
2.核兵器廃絶について特別の責任を有する核兵器国にたいして、2000年NPT再検討会議で合意された核兵器廃絶の「明確な約束」の実行を強く求めること。米国にたいし、核兵器使用政策、新型核兵器の開発計画などの危険な核政策を改めるよう要求すること。
3.わが国が将来にわたって「非核3原則」を厳守し、そのための法制化を推進する立場に立つことを明言すること。
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2007年9月12日
内閣総理大臣 安倍晋三殿
外務大臣 町村信孝殿 |
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