声明
イラクへの自衛隊派兵計画をただちに中止せよ |
| 2003年12月1日 |
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さる11月29日、イラク北部ティクリット近郊で、ついに日本人外交官2名が殺害されるという痛ましい事件が発生した。イラク情勢は、日々悪化の一途をたどり、多数の犠牲者を出し、米英軍当局さえ「全土が戦争状態」と認めざるを得なくなっている。われわれは、政府の自衛隊派兵計画を直ちに中止するよう強く要求する。
米英軍によるイラク戦争は、国際法を無視し国連中心の国際平和ルールを踏みにじり、ブッシュ米政権の核兵器使用をも選択肢とする先制攻撃戦略のもとで強行されたものであった。この許し難い侵略戦争と、その後の無法な軍事占領支配は、イラク国民の怒りと憎しみを拡大し、テロの土壌を広げ、事態をいっそう泥沼化させている。だからこそ、国際社会の大勢が、今日の事態を深刻に憂慮し、フランス、ドイツ、中国、ロシアなど主要国は派兵せず、トルコも派兵計画を中止している。
しかるにブッシュ米政権は、イラク暫定政権の樹立や主権「移譲」の前倒しなどを口にしながら、国連が主導的役割を果たすことはあくまで否定し続けている。そればかりか、「03年米国防報告」は先制攻撃戦略をあらためて強調し、小型核兵器の開発にさえ着手しはじめているのである。
こうしたもとで政府が計画している自衛隊派兵は、大義なき無法なイラク戦争と軍事占領を支持・支援するものでしかない。ひたすら対米追随の立場から、ブッシュ政権の要求に忠実に応えようとすることは、イラク復興どころか、新たな混乱とテロ攻撃を生み、イラク国民にさらに苦難を強いるものでしかない。
日本に求められるのは、平和を願う世界の流れに敵対し孤立する占領軍支援ではなく、イラク国民に主権を早期に移譲し、国連中心の枠組みで復興・人道支援をおこなうこと、このもとで米英軍の早期撤退を求めることである。
いまからでも遅くない。武力の行使・威嚇を禁じた日本国憲法に違反して、戦後初めて自衛隊を戦地に派兵し、他国民に銃口を向けて殺し殺されるという歴史に汚点を残す事態は、絶対に避けなければならない。
わが国政府が、イラク派兵計画を中止するとともに、平和憲法をもち唯一の被爆国にふさわしい、平和的手段による復興支援に役割を果たすよう、重ねて強く要求するものである。
内閣総理大臣・小泉純一郎 殿
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| 2003年12月1日 非核の政府を求める会常任世話人会 |
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