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 ●提言・声明
 
非核の政府を求める会2020年度「当面の情勢と方針」(2020.6.26)
  2020年6月26日 常任世話人会 
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 はじめに
 非核の政府を求める会常任世話人会は、6月に開催予定の第35回全国総会について、新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点から中止することとしました。コロナ危機のもと世話人・会員の健康保持は最優先の課題であること、また、国内の感染の終息時期が見通せず、外出・移動の自粛をふくむ感染拡大防止対策は長期化が見込まれるなどの事情から、「中止やむなし」と判断したものです。
 とはいえ、今年は非核の政府を求める会の運動にとって、いつにも増して重要な年となります。
 なによりも、今年は広島・長崎の被爆から75年の節目の年であり、「私たちが生きているうちに核兵器をなくしてほしい」との被爆者の訴えを原点として、被爆の実相をさらに大きく発信し、核兵器禁止・廃絶、「核兵器禁止条約に署名・批准する日本政府」の実現に向けた世論と運動の新たな前進がつよく求められています。
 新型コロナウイルス・パンデミックのもとでこの半年、日本でも世界でも人々は甚大な犠牲と艱難辛苦に見舞われていますが、同時に、注目すべきはこの間、社会のあり方、政治の責任を根本から問い直す、劇的な変化が現出していることです。パンデミックは、医療費抑制政策や市場原理にもとづく医療費削減などの緊縮政策、新自由主義の破綻を浮きぼりにするとともに、格差拡大と環境破壊という世界的な資本主義の矛盾を顕在化させ、資本主義そのものの限界を問う声もあります。こうしていま、人のいのちの平等、人類生存の条件を正面から問う世界的変化が進行するもとで、悪魔の兵器♀j兵器の禁止・廃絶を求める流れが従来の枠を越えた広範な人々・運動の共通の大義となって広がっています。
 かかる情勢下、非核の政府を求める会は来年5月、結成35周年を迎えます。この国に、同条約に参加する政府をうち立てることができれば、当会がこの30年余訴え続けてきた「非核5項目」を実現する政府に大きく接近することになります。まさにいま、非核の政府を求める会の存在意義を思う存分発揮するときです。
 常任世話人会はこうした認識のもとに、ここに当面する情勢の特徴と当会の活動方向をとりまとめ、世話人、会員、賛同者の皆様に報告するものです。

■ コロナ禍で広がる「核なき世界」への関心、達成の課題

〈コロナ危機のもと日本と世界のあり方が問われている〉
 新型コロナ禍のもとで、私たちはこの間、感染防止のために行動自粛・外出自粛を余儀なくされ、日々、コロナ感染情報や政府の対応などと向き合ってきました。そこで私たちが目撃したものは、思いつきの「アベノマスク」配布や学校の道理なき全国一斉休校要請であり、「補償なき自粛要請」による生活苦・経営難であり、PCR検査が十分受けられずICUも保健所も圧倒的に不足する脆弱な医療体制など、安倍政権が長年推し進めてきた貧困な政治の現実でした。さらには巨額かつ不透明な事業費をめぐる電通と政府の癒着疑惑…。茶の間から「こんな政治でいいのか」と、民意無視・政策迷走の安倍政治に対する不信、怒りが渦巻いているのは当然です。各種世論調査でも、コロナ禍をめぐる政府対応について「評価しない」とする回答が多数です。
 コロナ禍はまた、地球的規模でいのちの格差≠ヨの怒りを広げています。犠牲者の多くが経済的・社会的に弱い立場に置かれている人々に集中するという格差社会の深刻な歪みを露呈させ、先進国・途上国間の格差拡大の矛盾も噴出しています。
 今回のコロナ・パンデミックは、ヨーロッパでも緊縮政策による医療費削減を推し進めてきた国々で大きな犠牲が出たことに示されるように、資本の利潤第一主義による「新自由主義」の弊害も明らかにしました。この半世紀ほどのあいだの利潤拡大第一主義は無秩序な自然環境破壊、気候変動を招来し、人類の生存条件そのものを脅かしています。
 コロナ禍の体験を通して、いま社会に、政治のあり方、政府の責任、税金や国の財政の優先順位などを大本から問い直す大きな変化が生まれています。この先、政治・社会のあり方をコロナ禍以前に戻させるわけにはゆきません。国民のいのちと健康、くらしを守ることこそ政治の最優先の使命≠ニする社会の実現へと舵をきるときです。
〈核兵器禁止・廃絶へ、人類的課題での連帯広げるとき〉
 「核兵器なき世界」の達成をめざす流れは近年、市民社会と各国政府、国連の共同の前進を推進力として着実にその勢いを増しています。核兵器禁止条約の署名国は81ヵ国に達し、すでに40ヵ国が批准して、条約発効は時間の問題と見られています。第74回国連総会も、各国に同条約への参加を促す決議「核兵器禁止条約」を、核保有国の圧力・妨害をはねのけて123ヵ国の賛成で採択し、核兵器禁止・廃絶を求める流れこそ国際政治の本流であることを重ねて強く示しました。ローマ教皇が昨秋、被爆地の長崎・広島両市を訪れて「核抑止力」を否定し、核兵器廃絶へ「不退転の決意」を発信したことも、核兵器廃絶の流れへの共感を呼び覚ましています。教皇訪日後、NHKが行った調査では、禁止条約に「参加すべき」と回答した人は65.9%にのぼっています。
 コロナ・パンデミック、気候危機という、人類の生存条件に直結する重要課題をめぐる国際的な世論・運動が影響を拡大するもとで、いま、全人類的な最重要課題である「核なき世界」達成への関心が、これまでになく広範な人々の間にも広がり、原水爆禁止の運動を従来の枠を越えて飛躍的に発展させる可能性が生まれています。
 そのことを生きいきと示したのが、4月にオンラインで開かれた「原水爆禁止世界大会・NY」(世界大会――核兵器廃絶、気候危機の阻止と反転、社会的経済的正義のために)でした。同大会では、反核団体、気候変動問題活動家ら多彩な分野の代表が発言し、「核兵器禁止・廃絶、人類と地球の未来を守ろう」との世界の運動の勢いを強く印象づけました。原水爆禁止運動と気候変動問題などに取り組む運動が、それぞれ独自的役割を発展させつつ、「人類の未来を守れ」の大きな一致点で、相互の連帯・共同を地球的規模で探求、前進させることが、いよいよ重要となっています。
 コロナ禍が、感染対策にはまったく無益な核兵器や軍事力を削って、その巨額の軍事費を国民の生命保持、医療充実に充てることを切実かつ緊急の課題としていることも重要です。人命を第一とし、人類の生存条件を守ることを政治・社会の最上位にすえようとするなら、核兵器を維持・強化する選択肢などありえません。
〈核保有国の逆流は許さない〉
 米誌「ブレティン・オブ・ジ・アトミック・サイエンティスツ」は今年1月、人類滅亡の「終末」を午前零時とする「終末時計」が午前零時100秒前を指したと発表しました。史上最悪の時刻となった理由は、核戦争の危険が続いていること、気候変動の危機が拡大していることとされます。世界にはいまも1万4000発もの核兵器が貯蔵・配備され、米ロだけで約1800発の核弾頭が高度警戒態勢に置かれて人類の生存を脅かしています。
 トランプ米政権はこの間、イラク核合意や中距離核戦力(INF)全廃条約、「オープンスカイズ(領空開放)」条約等からの離脱を相次ぎ表明し、低威力で使いやすい核兵器=海上発射弾道ミサイル(SLBM)の配備など、核兵器の強化・近代化に乗り出しています。トランプ大統領は、2月の2021会計年度・予算教書の発表の際、「(中ロと核軍縮合意ができるまでに)私にできるのは世界最強の核戦力をつくることだ」と言い放ち、さらに核爆発実験再開に向けた論議まで行う有様です。
 憲法改悪で自らの任期延長、強権政治強化を図るロシアのプーチン大統領も、トランプ政権への対抗姿勢を前面に押し出し、大陸間弾道弾の近代化を急いでいます。中国はこの数年、核兵器の位置づけを高め、核弾頭数を増やすとともに、核戦略兵器を使用する「ロケット軍」を創設するなど核戦力増強にのめり込んでいます。
 核保有大国のこうした動きが、自らも認めた2000年NPT再検討会議の「自国核軍備を縮小・撤廃する明確な約束」に反し、国連総会で毎年採択される核兵器廃絶諸決議に示される国際社会の意思に対する許しがたい挑戦であることは明白です。米ロ、米中の「相互不信」に根ざした新たな核軍備増強路線が、偶発的な事故を含め、核兵器使用の現実的危険性を高めていることは、断じて許されません。
 米朝両国首脳による朝鮮半島の非核化、平和体制構築に向けた交渉は、ハノイ会談が不調に終わって以来、停滞しています。米朝、南北関係に不満と焦りを募らせた北朝鮮による軍事的挑発の動きも生まれており、今後の成り行きは予断を許しません。米朝両国は、現状打開に向けて、2018年6月の米朝シンガポール宣言の路線に立ち戻るべきです。ボルトン前米大統領補佐官の回顧録によると、米朝首脳の非核化交渉に際して、安倍政権は、朝鮮戦争の終戦宣言に対して大幅譲歩をしないようトランプ氏にクギを刺すなど妨害に動いたとされます。日本政府は朝鮮半島非核化、平和な北東アジア実現に逆行する政策をきっぱりとやめて、憲法9条にもとづく積極的な平和外交を推進すべきです。
 核保有国は、相互不信と部分的・個別的な対立をともないつつ、核兵器禁止条約反対、核兵器の独占的保有・強化では足並みを揃えています。しかし、禁止条約を発効させれば、核兵器への世界の関心はさらに広がり、核保有国の国民世論を含めて完全廃絶への流れが加速するであろうことは疑いありません。発効から1年以内には第1回締約国会議も開かれ、条約を力に、核兵器廃絶をどう実現するかを議論、具体化する新たな段階に入ります。
〈被爆国日本の核兵器依存政策転換は急務〉
 このとき安倍政権が、「核兵器禁止条約反対」を公言し、第74回国連総会でも核兵器禁止・廃絶を求める世界の流れに逆行、妨害して核大国アメリカの番頭役≠演じていることは、重大です。
 日本政府は国連総会で決議「核兵器禁止条約」に反対票を投じて、各国から厳しい批判、失望の声を浴びました。日本が提案した決議の内容も、核兵器禁止条約にいっさい言及せず、核兵器廃絶を永久に先送りし、NPT第6条の履行を迫る文言や「核兵器廃絶の明確な約束」を削除してこれまでのNPT合意を無視・歪曲し、核兵器使用の非人道性への「深い憂慮」の文言を「認識」に書き換えるなど、核保有国(米国)への忖度一色に大きく後退させました。日本決議に賛成した国からも、「決議案に深い憂慮を表明する。これは、これまでの合意を書き換え、制限するものだ」(ブラジル)などの厳しい批判が相次ぎ表明されました。核保有国でも賛成したのは英仏の2ヵ国のみで、米国は棄権し、中ロ両国は反対しました。
 日本政府はこれまで、核保有国と非保有国の「橋渡し」をすると言ってきました。しかし対話を促すと言っても、核兵器禁止条約が採択されたもとでは「賛成」と「反対」の中間的な立ち位置などあろうはずはなく、非核保有国、核保有国の双方から見放されるとあっては、「橋渡し」ポーズの破綻ぶりは隠しようがありません。
 核兵器禁止条約を力に、核保有国も参加して核兵器を廃絶する条約を実現へ――、その成否は、核保有国や依存国を含む主権者国民の声、世論の発展にかかっています。そしてその決定的な力が、被爆国日本から被爆の実相とその後遺をこれまでに増して大きく発信することにあることは明らかです。広島、長崎の被爆者が提唱した「ヒバクシャ国際署名」は3月末現在、累計で1184万人を超え、20県知事を含む7割の首長が署名しています。日本政府に核兵器禁止条約の署名・批准を求める「自治体意見書決議」は全自治体の4分の1を超える448自治体に達しています。まさにいま、被爆国日本の草の根の非核・平和運動の真価を如何なく発揮するときです。
 好核安倍政権と非核・平和の日本を求める国民の願いとの乖離がかつてなく深まっています。「核兵器禁止条約参加」「非核3原則厳守」「日米核密約破棄」の声をあげ、非核の政府を求める気運を高めることがますます切実な課題となっています。

■ 国民の声と運動が政治を動かす心躍る情勢
  ――「核兵器禁止条約に参加する政府」「野党連合政権」実現へ

 今年は、安倍首相由来の「桜を見る会」税金私物化疑惑、主要閣僚の相次ぐ不祥事・辞職等を前に、傲岸不遜で民意無視、ウソと隠蔽の安倍政権は退陣せよ! の声の高まりのなかで新年を迎えました。それから半年――、安倍政権はいま国民の怒り、批判の急速な高まりの前に立ち往生し居直りを続けていますが、政権支持率はついに、「危険水域」とされる3割前後まで急落しています。
 いま、私たちの眼前には国民が声をあげれば政治を動かせる$Vたな心躍る情景が広がっています。政府が火事場泥棒%Iに採決強行を策した検察庁法改定を、わずかの期間に数百万規模に達した「#検察庁法改正案に抗議します」のツイッター・デモや、法律家の会や全都道府県弁護士会の反対声明、検察OB多数の実名抗議声明などと野党の論戦を結んで法案撤回、廃案に追い込んだのは、その象徴的な出来事と言えます。
 いまこそ、国民多数の声が生きる新しい政治に転換を≠フ世論と行動を大きく広げるときです。「安倍首相の次の首相は安倍政権の路線を引き継ぐほうがよいか」との問いに、「引き継がないほうがよい」が57%に上ったとする世論調査(「朝日」4月調査)もあります。次は政権の選択が問われる総選挙です。「核兵器禁止条約に参加する政府を」「野党連合政権を」の世論と行動の拡散がつよく求められています。
〈安倍改憲は許さない〉
 安倍首相は6月20日、橋下徹・日本維新の会元共同代表とのネット対談で、「なんとか(自民党総裁の)任期中に国民投票まで行きたい」と述べて、来年9月までの9条改憲への執念を顕わにしました。しかし、安倍政権のもとでの憲法改正に国民の6割が「反対」を表明し、国会での憲法改正論議を「急ぐ必要ない」との回答も72%に上ります(「朝日」5月調査)。民意を無視し、国務大臣の憲法尊重擁護義務(憲法第99条)の認識さえ欠く安倍首相に、憲法を語る資格はありません。改憲案の国会発議を5国会連続して阻んでいることも、「3000万署名」をはじめとする国民運動と野党の力で勝ち取った画期的な成果です。
 安倍首相は通常国会終了後の記者会見で、「敵基地攻撃能力」の検討を表明しました。事実上、攻撃的兵器の保有につながり、「専守防衛」や「必要最小限度の自衛力」との政府の主張さえ投げ棄てるもので、改憲の本丸が9条改憲であることを示すものです。世論調査でも、国民の圧倒的多数は9条改憲に反対しています。コロナ禍のもと政治・社会のあり方を問い直す国民的な世論を追い風に、いまこそ焦燥感にかられた安倍政権の改憲の企てを完膚なきまでに打ちのめそうではありませんか。
〈沖縄・新基地建設計画は撤回しかない〉
 6月15日、河野防衛相が住民、自治体の反対の声に追い詰められ、陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の配備計画を「コストと期間」を理由に断念すると表明し、これを受けて翌16日、沖縄の玉城デニー知事はコメントを発表して「イージス・アショアの配備計画と同様に、相当なコストと期間を要する辺野古新基地計画を断念するよう」政府に求めました。新基地建設予定地の大浦湾の海底には海面下90メートルの深さにまで軟弱地盤が存在することが明らかになっており、地盤改良工事には防衛省の試算でも約9300億円の費用と12年の期間がかかるとされています。防衛省や外務省の元幹部など有識者でつくる沖縄県の「万国津梁会議」も「辺野古新基地建設の技術的、財政的な実現可能性は疑わしい」と指摘し、米連邦議会下院軍事委員会の即応力小委員会でも国防権限法案を可決し、「辺野古新基地予定地の地震の可能性や軟弱地盤の検証結果を報告するよう国防長官に指示した」と報じられています。合理性を欠き、技術的にも政治的にも破綻した辺野古新基地建設計画はただちに中止すべきです。
 この間、ベトナム戦争時、沖縄からベトナムに派遣された米陸軍第173空挺旅団に、小型核の一種「核地雷」を扱う小隊が置かれ、沖縄がベトナム戦争の「核攻撃の策源地」となっていたことが明らかになりました。有事の際、米軍が沖縄に核兵器を持ち込めるとする密約はいまも破棄されていません。「沖縄を再び核の島にするな」は今日的・全国的な重要課題です。
 米軍基地の排他的管理権や米側に有利な刑事裁判権などが盛り込まれた日米地位協定に対し、抜本的見直しを求める自治体の動きが広がっています。全国知事会が見直しを求める決議をあげて以降、9都道府県議会・153市町村議会が見直し決議を採択しています。日本の国家主権・国民主権、基本的人権、地方自治を踏みにじる日米地位協定の抜本的見直しは急務です。
〈原発ゼロ法案の成立を〉
 東京電力福島第一原発事故への反省もなく、原発依存のエネルギー政策をやめない安倍政権の姿勢が、東京電力の損害賠償打ち切りを後押しするなど、原発事故被害者を苦しめ続けています。福島第一原発事故から10年目に入ったいまなお汚染水処理や廃炉などの収束のメドが立っていないにもかかわらず、安倍政権は、国民の強い反対を押し切って原発再稼働を推進しています。日本世論調査会のことし2月の調査で、深刻な原発事故が再び起きる可能性が「あると思う」と答えた人は84%に達し、政府が原子力規制委員会の審査に「合格」した原発の再稼働を進めていることについて、「安全性が向上したと思わない」との回答も56%と過半数を超えています。国民多数が原発に不安・不信を抱き、再稼働に反対していることは明らかです。「市民連合」と立憲野党は、現状での原発再稼働を認めず、再生可能エネルギーへの転換をはかり、原発ゼロを実現することで合意しています。
 規制委員会が新規制基準に適合すると認めた原発の再稼働を進める安倍政権の「再稼働ありき」政策の大本には、政府の「エネルギー基本計画」があります。原発事故の教訓をくみ取らず、原発を「ベースロード電源」と位置づける現行の「基本計画」を撤回するとともに、脱原発や再生可能エネルギーの推進をめざして野党が衆院に提出した「原発ゼロ基本法案」を速やかに審議し、成立をはかるべきです。
 温暖化防止には温室効果ガス削減が急務であり、世界の流れは再生可能エネルギー・脱炭素≠ナす。「脱原発・脱石炭」「再生可能エネルギーへの転換」を求める運動の役割はますます重要です。
〈ジェンダー平等の社会へ〉
 日本は、ジェンダー平等をめざす世界的な動きから大きく立ち後れています。世界経済フォーラムによる、各国の男女格差を測る「ジェンダーギャップ指数」は、安倍政権発足時の世界101位から、2019年には153ヵ国中121位へと後退しています。日本社会のジェンダー不平等の理不尽な実態は、新型コロナ対応の影響にも如実に現れました。非正規雇用者97万人減(4月)の7割を占め、真っ先に収入を絶たれたのは女性でした。小・中学校の一斉休校、保育園の登園自粛で、苦しい選択を最も迫られたのも女性です。国連女性機関「UNウィメン」のアニタ・バティア副事務局長は、「コロナ対策にジェンダー視点を」と呼びかけました。そのために、政策・意思決定の場に女性の参加が必要だと提起しています。
 「核兵器禁止条約」は、その前文で「女性および男性の双方による平等で、全面的、効果的な参加は、持続可能な平和と安全保障を促進し達成するうえで不可欠な要素であることを認識し、女性の核軍備撤廃への効果的な参加を支援し、かつ強化することを約束」すると述べて、「核なき世界」達成にとってのジェンダー平等実現の意義を強調しています。コロナ危機の諸課題解決に向けて政治・社会のあり方が問われるいま、「日本社会にジェンダー視点を」の声を挙げ、ジェンダー平等を妨げている政治の転換に向けた世論と行動を大きく広げるときです。

■ 結成35周年へ、非核の政府を求める会運動の強化を

 非核の政府を求める会は来年、結成35周年を迎えます。米ソ両国の核軍拡競争を背景に、核兵器廃絶の国際世論づくりが緊急課題となった1986年、被爆国にふさわしい非核の政府≠求める団体、個人によって結成された当会は、以来、核戦争防止・核兵器廃絶、非核3原則厳守など「非核5項目」の一致点にもとづいて、時々の重要テーマで講演会・シンポジウムを開いて核問題を探究するなど、非核・平和の世論喚起に努めてきました。
 各地の非核の会は、各都道府県内の全自治体を対象にした非核宣言運動、非核自治体アンケートや非核行政の充実を求める自治体交渉などを系統的に粘り強く推進するとともに、広く賛同者を募っての核兵器廃絶・意見ポスター運動、『非核・平和ハンドブック』作成、「ニュース」や「非核自治体情報誌」発行など創意も発揮して、草の根から非核の日本を求める世論を広げてきました。
 今日、核兵器の廃絶と非核の日本実現のために、国民的共同の本格的な発展が求められるもとで、非核・平和運動の政治的方向を発信し、日本政府の核政策を変えてゆく当会の役割は、ますます重要となっています。
 当会は当面、次の諸活動の前進めざして力を尽くします。
○「核兵器禁止条約に参加する日本政府」の早期実現をめざして、国民的共同の発展を追 求します。
○当会の特色をなす「核問題調査専門委員会」の活動の充実をはかります。
○8月にオンラインで開催される原水爆禁止2020年世界大会と「平和の波」行動の成功を めざします。
○被爆75年にふさわしく、被爆者支援・連帯の活動を発展させます。
○非核宣言自治体協議会、平和首長会議はじめ非核自治体運動との連帯・共同の活動をい っそう強めます。
○「結成35年記念事業」の具体化を進めます。
○「非核の政府を求める会ニュース」の紙面を改善、充実させます。



非核の政府を求める会
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